2002年1月期

新年あけましておめでとうございます。             
本年も「ナイフシステム」と「酔心」をよろしくお願い致します。


 おめでとうございます。担当の青木です。今回の特集が非常に遅れた事をお詫びしたします。
年末から年頭にかけて突然忙しくなりまして、てんてこ舞いな日々を過ごしていました。
年頭から新しく得意先が増えまして カナダのトロントに酔心の包丁が輸出される事になりました。
大変嬉しく思っています。
 しかも最近はマレーシアの弁護士さん(ナイフコレクター)と英語でのE−mailのやり取りをしています。
その人は物凄く刃物に関して詳しくて、こちらが想像もしない質問を投げかけてきます。それを英語で返す
のにかなり苦労していますが、大変勉強になります。

 色々学んだ事があるので、一つ特集で紹介しようかと思います。


堺刃物の分業について!

 堺は刃物の産地として有名です。堺刃物製造工程には特徴があります。
堺刃物メーカーは、”鍛冶”刃付け”柄”卸し”を全て一社でやっている訳ではありません。
(もしかしたら鍛冶&刃付もしくは刃付&卸しをしている所もあるかもしれません。)

鍛冶屋
鍛冶屋とは火の中に包丁を入れて赤くして水に入れて焼き入れして・・・・。
と言う作業を行う所です。(皆さんが一番思い浮かべる風景ですね!)
この作業は包丁の生まれの作業です。手を抜いたり気を抜いたりすると良い包丁が
出来ないと聞きます。アイケ&割れなどはこの時に起こります。この作業が包丁の
良し悪しを決める大切な作業です。一人前になるには凄く時間のかかる職種です。

刃付け屋
刃付け屋は鍛冶屋から上がってきた包丁の形をした黒い鉄板を磨いて刃を付ける所です。
これまた難しい作業で一度僕もチャレンジしましたが、しのぎ筋が綺麗に出ないのです。
手がはまるまでに大変な時間が必要な作業です。

柄 屋
柄屋は、文字通り柄を製作する所です。
長い時間握っても疲れない柄を作る技術が必要です。
誰が決めたのか数ある包丁に合ったサイズの柄を作る所です。
長さ太さなど歴代受け継がれた物かも知れません。

卸し
卸し屋は包丁を小売店に卸す業種です。ナイフシステムはこれに辺ります。
ここでは柄付け、箱入れ、仕上げなど商品にする為の作業を行います。
ここで銘を切る事もあります。最終仕上げ(小刃合わせなど)もここで行います。

こういった分業によって、一つの工程に魂を注ぎます。
堺刃物の品質が高いのはこの為です。

こういった分業は堺の特徴とも言えます。土佐などの包丁職人は堺で修行して
地元で刃物製造をしている方が多く、土佐などにもこういった風習があるかもしれません。

 ナイフシステムは各職人さん(鍛冶、刃付、柄)を選び各素材(技術)を組み合わせて『酔心』の
包丁を製造しています。こういった包丁製作の流れを組織(システム)する事がナイフシステムの
役割なのです。


この分業に関して映像を加えたページを現在製作中ですのでお楽しみに!

2002/11/01/土井敬次郎シリーズ専用WebPageに鍛冶屋、刃付屋の動画UPしてます。
http://www.suisin.co.jp/doi/


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