2003年4月期
大阪は桜満開でようやく春の訪れを感じさせます。
今回は1週間弱遅れての特集です。3月末から忙しくしておりました。
先月の特集の最後で予告しました、研ぎ台製作です。

酔心の砥ぎ台は下記の写真の様に工具入れBOXを使用し、台はスチールアングルを利用しています。
このスチールアングルはカスタム(パーツを個別で買う)ですので高いです!約7000円弱(汗)
贅沢な作りで、長年の使用に耐えるように補強パーツを入れたりした為に高価になりました。
青いBOXの下にあるミニスノコは198円でGet!素材はヒノキで通気性&抗菌性抜群!
中砥乗せた感じ 仕上げ砥を乗せた感じ

今回紹介するのは、BOXまたは流し台を利用した研ぎ台製作です。
この工具BOXは大きさによりますが500円〜700円の物をホームセンターで購入!
砥石を乗せる下駄板は、天然の抗菌作用があるヒノキを選びました。
2種類の形状で合わせて500円位が良いでしょう。
(こだわりを持つならば板目の綺麗な節の無い物を選びましょう!)
鋸、釘、金槌は今回の製作費からは外します。

材料
@板 幅13cm 高さ1.5cm 長さ91cm \480
A板 幅 3cm 高さ1.8cm 長さ91cm \250(ほぼ角材)

上が@板、下がA角材 @の板に内外の線を引く

まず、BOXの内径を計ります。(内側の長さです。)下記写真のBOXは内径が25.5cmです。
これは実際に@の板を乗せて裏から鉛筆で線を引くのが早いかも知れませんね!
次ぎに外径29.5cmに合わせて線を引きます。外径に合わせて@の板を切断します。
これで上板の完成です。

次ぎにAの角材を@板の幅に合わせて13cmで切断します!
この切り取った角材を内径の線に合わせて表から釘を金槌で打ち込みます。
釘の長さは貫通しない程度の長さでお願いします。
水に触れる為に釘はサビで抜けなくなるので安心です。

Aの角材を@板の幅に合わせて切断 釘の長さ確認! 片方打って再度位置を確認

両方釘で打ちつけたら取りあえず完成です。実際にBOXに乗せてみましょう!
ここで研ぎ板がカタカタしないのが理想的な状態です。

この上に雑巾などの布を置いて砥石を置いて研ぎを始めるのですが・・・。
研いだ汁が板を伝ってBOXの外にこぼれますよね!
これを防ぐ為に、内径の線より内側に切り込みを入れます。
この線によって研ぎ汁がBOXに戻り外を汚す事を軽減させます。

この切り込みが重要! 砥石を乗せてみよう! 中砥、面直し砥を収納

BOXを利用するメリット!は砥石などの研ぎ道具を一ヶ所に収納しやすくなる。
調理台の下、冷蔵庫の下に隙間があれば、そこに押し込めば邪魔にならないですし
砥石の泥などが散らばらず、砥石を落としたり欠かす事が無くなる。
と言った事でしょうか・・・。 なにより研ぎに対する気分が変わるかも知れません!
自分で作った研ぎ道具なので、愛着が沸き研ぎが楽しくなるかもです。
車に新しくカーナビを付けたり、オーディオを付けたような感覚かなぁ?
ハンドルを変えたような感覚かも知れないですね!

上記はBOXを例に話を進めましたが流し台で研ぎ板を製作する場合
上板の厚みを厚くした方が丈夫に出来ると思います。その辺は臨機応変に!

製作時間はここまでで約10分!
近所にホームセンターがあって、やる気を出せば1時間以内に完成しそうです。

特集の為に造ってみたのですが、当社には既に砥石台があるので!
抽選で1名様に青木達哉作「砥ぎ台セットスーパー」をプレゼントします。
セット内容は、「研ぎBOX、研ぎ板、粗品でもらった手ぬぐい」終わり(笑)←何がスーパーなのか・・・。
スーパーの理由は・・・。研ぎセットと何かが一緒に入ってるかも!

応募方法いたって簡単!
tatsuya@suisin.co.jp
にメールで「青木達哉作研ぎ台セットスーパーを頂戴!」と明記して
送信してください。(青木達哉作を必ず明記して下さいね(笑) 特集の感想も欲しいなぁ♪
当選者はメールにてご連絡致します。応募者の国内、海外問いません。
締めきりは2003年5月5日まで!GOGOってゴロにしましょう←意味不明(^^)
沢山の応募お待ちして居ります!


そして天然砥石の追加情報。
本日砥石屋さんが来店しました。またまた良品をGetしましたのでご案内。
前回までは「日照山 合砥」を主に打ち出していましたが、今回は「大平山 合砥」です。
同じ合砥なのに何が違うの?って事ですが、硬さが違います。あと細かさ!
大平山の砥石は京都でもランクの高い山で、良い石が出るそうです。 最高の山は「中山」みたいです。
大平山合砥&大平巣板の2本を取りあえず入手!これから実際に使用してみてようと思います。
問題の定価ですが7万円位を予定しています。
ちなみに、大平山合砥は堺の刃付け職人(上職人)が最終仕上げで使用している物です!
疾風、彩の職人産からの最終仕上げは大平山合砥です!

左から「日照山合砥」「大平山巣板」「大平山合砥」
下は総模様330mm青二鋼柳刃です。

大平山合砥(拡大) 大平山巣板(拡大)


更に砥石マニアに朗報!
中山特上丸カの正本山を砥石屋さんが持っている事が分かりました。
価格は40〜60万円、砥石屋さん曰くもう産出はしていない砥石で、普段価格を付けて売る事は
無い砥石だそうです。 昔ながらの砥石屋さんが非売品レベルで大切に保管している砥石だ
そうです。もしも興味ある方、欲しい方はご連絡下さい。砥石屋さんがその時保持していれ
ば酔心で仕入れます。←でも・・・多分売れちゃってるかも(^^;


今回は大変遅れた特集で、ちょっと疎らな内容でしたが来月はウナギ裂について語る事にしようと
思っています。地方によって形状を変えるウナギ裂! 歴史と用途で包丁の形状が変わる?


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